出勤のためのルートが大きく分けて2つある。
北ルートと南ルート。
全く面白みのないネーミングだが、そういうことになる。
気まぐれが起きない限りは1日置きにルートが変わる。
南ルートは仕出し料理屋のそばを通るのだが、いつももち米を蒸す甘い良い香りがする。
おそらく赤飯をこしらえてる。
このもち米の香りを嗅ぐために南ルートを回っていると言っても過言ではない。
それぐらい赤飯が好きではあるし、おにぎりとかコンビニで買って食べれば良いとは思うが、アニバーサリー的なことがないときに赤飯を食べることに後ろめたさを感じる。
実家に住んでいた時は、結婚式とかの引き出物でもらうものであり、あるいはでかいせいろで蒸してこさえるものであって、気軽に食べられるものではなかった。
赤飯に対してはありがたみとともにある。
その刷り込みが今もある。
なので今日も香りだけで我慢し、自分はパンを食べる。