師匠 #3

お題「私の師匠」

今まで生きてきて、師匠と呼べる人は3人いる。最後に紹介する師匠は結局のところ自殺した。


その人はシステム会社の社長だった。会社のとあるシステムをそこに発注していて、そのシステムのデザインをいじったり、ソースコードを見たりして、自分はプログラマーの入口に立った。

その会社との取引は数年続いたが、自分の所とは別の取引先の発注で開発したとあるシステムに致命的なバグがあって、その取引先に何億という規模で損害を与えてしまった。

経緯はよくわからないが、賠償することになり、返済のために真っ黒なビジネスを始めた。

その人の名前でググると未だに詳細が出るぐらい大きな事件を起こして、最終的に逮捕された。

会社は倒産し、破産して、離婚した。そして出所してからほどなくして自殺した、ということらしい。

実話誌に載ってる話かと思ったがどうも現実みたいだ。


プログラムの面白さも怖さも教えてくれた。

人としては軽蔑するようなことをしてしまったが、そのことも含め、大事なことを教えてくれたという意味で、今でも個人的に勝手に師匠と思っている。