夢のある話

台風の影響で電車のダイヤが大幅に乱れる。

Twitterを見てると、駅にはエゲツない行列ができている。

しかしながら、自分は6時半ぐらいに家を出て、会社近くの喫茶店でくつろいだ朝のひと時を過ごす、という生活のため、電車も5分遅れぐらいで乗れたし、喫茶店に着くがの少し遅れた程度の影響で済む。


流石にいつもよりガラガラの喫茶店を定刻通りに出て、会社に出勤すると重役しかいない。

少し焦ってオフィスを見回すが、ガチで重役と自分のみである。

重役と二人きりとかどうすんだよ、と思ったが、逆に向こうから気さくに話しかけてくる。

「電車すごいみたいね」

自分は朝早く出社している旨を説明し、あまり影響がない、と説明すると、関心なさそうに、ああそう、といった返事をいただく。

逆になぜ重役はオフィスにいるのか気になって、Fさんはどうやってきたんですか? と単刀直入に聞いてみる。

「〇〇線混んでたんで新幹線で来た」

ああそう(驚愕)、と言いそうになるのをグッとこらえて、それは便利ですね、とトンチキな返事をしてしまう。

新幹線も若干遅れたけど、一駅だからね、と重役はフォローを入れるがあまりうまく飲み込めない。


流石に会社の重役ともなれば、そういうことができるんだなと感心する。