雨が惑わせる

濃厚な霧と区別できない微妙すぎる雨が降っている。

昨日に引き続き家にいようかとも思ったが、残念ながら諸事情により「紙やすりを手に入れなくてはならない」という逼迫した状況があり、外に出ることになる。

自分の家から最寄りのホームセンターは10kmほどの距離にあり、程よい電車やバスなどの公共交通機関がないため、歩いて行くことになる。

歩くことに関しては別に苦ではなく、むしろいい運動であるが、なんにせよ問題は雨である。


自分は可能な限り手ぶらで出歩きたい人間で、最近に至っては財布すら持ち歩いていない。

ポケットに入っているのはスマホと家の鍵ぐらいのものである。

ホームセンターの決済がどうなっているかわからないので一応財布は持っていくが、傘はどうするかというところで逡巡する。

できれば持ち歩きたくない。

行こう! と心に決めた時点での雨は差すまでもないと思うが、これが行って帰るまでこのままなのかはわからない。

だけど、本当のところ、これから本降りになって濡れたところで、他にどこか寄る予定はないのだからいいんじゃないか、とまで考えたところで、濡れていくのはホームセンターに迷惑だ、ということに気がつき、結局傘を持っていくことにする。


家を出てしばらく、濃厚な霧であったが、結局のところホームセンターに着くまで傘はいらない感じであった。

なんだよ・・・・。


そしてホームセンターで紙やすりを物色しているときに、「そうか、俺は雨の日に紙やすりを買いに来たのか・・・」と思い、なんとなく耐水の紙やすりを購入してしまう。

結果、目が細かすぎる。