ランボー ラスト・ブラッドを観る

映画『ランボー ラスト・ブラッド』 公式サイト

観に行った理由は完全に消去法で、最後に残ったのがランボーである。

自分はランボー3/怒りのアフガンを劇場で観た覚えがあるが、当時頻繁に公開されていたマッチョ映画の1バリエーション程度の認識で、ストーリーは全く残っていないが、「強い男を見るのは楽しい」という側面では十分に楽しんだ気がする。

逆にランボーランボー3しか観ていないはずであるが、テレビの洋画劇場で1や2を見たかもしれない。

事ほど左様にランボーには思い入れがない。


観客は異様に少なく、5人しかいない。

自分が映画館に通いだしてからは間違いなく一番少ない。

新型コロナの感染者数がえげつないことになっているからなのか、ランボー自体への期待値の低さからなのかはわからない。


感想を端的に言えば、久々にしょうもない映画を観たな、である。

80年代に戻ったのか、と見まごうオールドスクールなストーリーであり、敵の設定も古臭いし、その敵に復讐する理由も古臭い。

さらにはシルヴェスター・スタローンの年齢のせいなのか、戦闘シーンがクライマックスまでほぼない。

さらには戦闘シーンもアクションがほぼない。

アクションがない代わりにランボーの度を越したイカれっぷりがこれでもかと描かれる。

マジでランボーは頭がおかしい。


ただこのランボーイカれっぷりは非常に刺さるものがある。

クライマックス、敵の首領に脅し文句でよくあるセリフを放つ。

はっきり言って陳腐なセリフではあるのだが、それを実際にやったところは初めて観た。

雑魚を殺す際もいちいち「念入り」とか「徹底的」としか表現できないような殺し方をする。

この病的な感じは暴力の本質を観ている感触がある。