DAISOの深淵に触れる

こんなことが自分の人生に降りかかるとは思ってもみなかったのだが、諸事情あって錠前が必要になる。

錠前とかどこで買えばいいのかわからなかったが、とりあえずDAISOに行けばなんとかなるんじゃないか、と思い、出向く。


これはDAISOの悪いところであるが、必要なものを探しているうちに当初の目的を忘れ、なんとなくグッズを物色してしまう。

今日も錠前のことをしばし忘れて、文房具やらキッチン道具のコーナーを見て回る。

キッチン道具のコーナーを見ていると、「鍋の蓋の取手」が視界に入る。

目線は一旦離れるが、綺麗な2度見を決める。


つい先日より、鍋の蓋の取手のねじ山がバカになってしまい、ガバガバになっている。

閉めようとすると、カツンと音がしてまた緩まる。

今のところ取手として機能しているが、あまり気持ちの良いものではない。

いずれ鍋の蓋を買わなければいけないと心のどこかで覚悟を決めていた。


しかしながらDAISOで交換用の取手だけ売っているのを見かけ、こんなニッチなものがフックに6個ほど吊るされている光景に震えが止まらない。(誇張あり)

とんでもない底力である。

すぐさま取手を手に取り、レジに並ぶが、錠前を買いに来たことを思い出し、列を離れ、錠前を物色する。

いい感じの錠前がなかったので、鍋の蓋の取手だけ買って帰宅する。


結局錠前は別の店で購入する。