このトレーラーの鈴木亮平を見て、観に行かないという選択肢はまあ消えるよね。
とにかくこの映画に出てくる役者たちの演技の分厚さったらない。
出てくるやつ出てくるやつノリノリでやっている。
リアリティーそっちのけのケレン味たっぷりの演技は見ていて面白い。
自分はほぼ観たことないのだが、往年の東映ヤクザ映画ってこういう感じだったんだろうな、と思う。
観に行くきっかけとなった、鈴木亮平演じる上林は期待以上にヤバくて、「笑うしかないぐらい酷い」まで達している。
上林のヤバさに関しては、脚本よりも鈴木亮平の手柄のように感じる。
他の役者が同じ役をやっても、絶対こうはならない。
なんというか、メソッドアクティングでここまでやれるなら神だし、鈴木亮平の中に上林の引き出しがあるならそれはそれで異常、という域の演技である。
何がどうしてどうなったら、上林になるのかわからない。
あと、滝藤賢一も凄まじくよかった。
物語は現実味があまりないし、松坂桃李演じる主人公の日岡にあまり共感できないのと、日岡に都合良すぎる展開はどうなのか、というのはある。
それでも、役者たちの演技は見ものだし、鈴木亮平は逆に他の任侠物に出れなくなったんじゃないかぐらいの強烈な演技をしている。
それを観に行く価値は全然ある。
