DCファンなので、問答無用で見る。
シャザムの第2弾ということであるが、前作はDCEUのトーンからは若干外れたコメディータッチの作品で、個人的には非常に面白く観た。
今回もそれなりに期待して観に行く。
「それなり」というのは、映画におけるDCの世界は再編が予定されていて、尻すぼみの終焉になりつつあるDCEUに属しているということに引っ張られている。
DCEUの顛末自体は今後公開されるザ・フラッシュ次第ではあると思うが、今のところ心情的には「ユニバースが終息するというのはどういうことなのか」というのを感じている。
MCUのユニバース展開は過剰だし、DCEU・DCUは不安定で、ヒーロー映画はなかなか受難な時期だなという気がする。
それはそれとして、シャザム2、面白かった。
とにかく全編アクションが満載で、ヒーロー映画で観たいものがなんなら過剰に観られて良い。
物語、序盤の展開は若干まどろっこしい部分もあったが、まあ後半のための展開だったことがわかる。
ご都合主義的な面も若干感じたが、最後のカタルシスのためのお膳立てなんで全然良い。
コメディー部分も笑えたし、人間ドラマもある。
自分は特に最終決戦後の展開が印象深く、DCEUの終焉感と相まって、割と本当に「このままいくのか・・・」と思ったところでDCEUに覆される展開に胸が熱くなる。
しかしながら、これはメタ的な解釈で、大半の観客は割とご都合主義的にうつるのかもしれない。
演者も非常に魅力的で、特にヴィランの3姉妹は非常に良い。
ヘレン・ミレンとルーシー・リューは流石の貫禄であり、レイチェル・ゼグラーも物語に説得力を与える魅力を出している。
ヘレン・ミレンに関してはまさかアクションが観られるとは思っていなかったのだが、惜しむことなく与えてくれる。
妙齢の女性が筋骨隆々の男を吹っ飛ばす様はそれだけで面白い。
観ていないので知らなかったのだが、ワイスピとかにも出演しているらしく、ヘレン・ミレンにちょっと興味が湧いている。
興行収入的には苦戦しているようであるが、面白い作品であると思うので、本当みんな観に行ってほしい。