傘問題

台風が来ている。

弊社はホワイト企業なので、台風接近で出勤禁止のお達しが出て、在宅で仕事をすることになる。

そのため夕方まで家に篭り、部屋のカーテンを閉め切っている関係で、外の様子を全く知らずに過ごす。

勤務が終わり、外の様子を伺うと、雨はほぼ降っていない。

傘無しで多少しっとりするぐらいの雨量である。

昨日うっかり食料を買い込むのを忘れており、昼食で冷蔵庫は空になっている。

場合によっては保存食に手をつける覚悟だったが、これ幸いと買い物に出かけることにする。


台風ということで強風を恐れ、なんとなく傘をささずに出かけたのだが、スーパーで買い物をし、出る頃にはえげつない雨になっている。

下手すれば買い物袋も中程まで浸水しそうな勢いである。

理論的には全ての雨粒を避けて帰れば濡れずに済むが、この弾幕を掻い潜るのはスペシャルウェポンを1000回連発しても無理だろう。

諦めて濡れて帰ることにする。


家に着く頃には濡れた重みでジャージのズボンがずり落ちそうになっており、Tシャツは爽やかな緑からディープフォレストに変わっている。

食事どころではなく、風呂に入ることなる。


傘を持ち歩く判断は適切にしたい。