東京駅近辺を彷徨う

以前自分唯一の友人と隔週で会っていた時期があって、その会合の終着地が東京駅であった。

東京駅で夕飯を食し、その後バスで友人は帰って行く。

バス停は東京駅前の郵便局の前にあり、そこで友人を乗せたバスを見送り、自分も家に帰るというのが恒例だった。

なんで東京駅前の郵便局は結構思い出の場所である。

現在、その郵便局はKITTE丸の内として生まれ変わっている。


昨日、所用で会社を休んだのだが、午前中でその所要は終わり、空いた午後をどうしようかと考えながらブラブラ歩いているうちに、件のKITTEの前に辿り着く。

KITTEに入るのはこれが初めてではないが、1Fしか立ち入ったことがなかったので、一度ちゃんと見てみようと思いたつ。

KITTE丸の内|オフィシャルホームページ(キッテマルノウチ)

以前1Fにあるサザコーヒーを利用したことはあるのだが、そのほかの施設は眼中になかった。

ちゃんとフロアマップを確認すると、6Fまでびっちり店舗が入っていて、思いほか大きな商業施設である。

6Fには空中庭園があり、高いところからの眺めが好きな自分はとりもなおさず向かってしまう。


6Fということでそこまで展望できるわけではないのだが、見える景色は「ザ・東京」という眺めである。

前から思っていたのだが、新宿とか渋谷とかよりも、皇居周辺の景色に東京を感じる。

東京駅が近くにあり、電車の発着が具に見られる。

そういう趣味があればここはすごく面白いところなんだろう。

自分が展望台にいた時に外国人の集団がいた。

ボディーコンシャスなワンピースを着たバッキバキにスタイルの良い女性を、中判と思わしきカメラを携えた女性が撮影していて、その後ろにパラソルのついた照明を抱えた女性が控えてたので、多分プロフェッショナルな何かが行われていたんだと思う。

そういう人たちにも選ばれる、フォトジェニックな景色なんだろう。

ただ、通路が狭かったのでものすごく邪魔だった。


その後店舗を見て回る。

全体的には丸の内感がある高級な感じの店舗が多くて、はっきりいうと自分が欲しいような何かはない。

価格帯もそんな感じで、レストランとかも2000円ぐらいが相場な感じである。

そんな中、非常に気になったのは「象印食堂」で、店舗のすぐ見えるところに炊飯器が5台並んでいて、目を引く。

炊飯器が売り、という飲食店は自分の中にはなかった概念なのだが、象印ならそういう展開もあるのか、と感心する。

何なら入ってみようと思ったのだが、入口のところに待ちの人がけっこういて諦める。

意外と人気のようである。


KITTE見物が終わり、安定の東京駅の地下に行く。

東京駅の地下は折りに触れて来ているので新鮮味はないが、勝手を知っているので安心して彷徨うことができる。

先ほど象印食堂に入りそびれて、昼食を逃しているので、何か食べたいと思っていたところ、東京おかしランドにエンカウントする。

おかしランドに関しては東京駅地下に来る際はだいたい寄っていて、お菓子を買うことも頻繁にあるのだが、この施設の売りである「出来たてのお菓子」は未だ食したことがない。

いい機会だし食べることにする。


色々検討した結果、カルビープラスの出来立てコンソメパンチを食べることにする。

先日名古屋で新しくなったコンソメパンチを無料配布でもらい、食したのだが、知見がないために生煮えの感想になってしまった謝罪である。

今度はちゃんと自腹を切ってコンソメパンチを食したいという気持ちが選択の理由である。

・・・何というか、確かにコンソメパンチであるが、これは普通に売っているコンソメパンチと同列に扱っていい感じではない気がする。

ポテトが肉厚で溝も深く、パリパリとした食感というよりは、若干ボリッとしている。

その分ポテトの味は強い。

そしてコンソメの味は確かにするのだが、パンチを感じる塩梅ではなく、上品にまとまった味である。

提供を待っている間キッチンの様子が見られるのだが、店員がポテトにコンソメパンチの粉を振る様子を見ていたので、この店員さんの匙加減なのかな、とも思ったが、ポテトの味に合わせようとすると、コンソメパウダー(?)の量はこれで適切なのかもしれない。

ポテトはほんのり暖かく、コンビニの出来合いのポテチではなく、ファストフードのポテチという感じはある。


東京駅にはけっこう来ているが、今までとは違う体験ができてよかった。