スキップ

朝、ウォーキングに出かける。

今日は休みなので、コースを決めず、適当に行った覚えのない道を選んで歩いてみる。

ただ、自宅スタートで行けるところは散々歩いており、大抵いつか来た道に突き当たってしまう。

それでも、1時間半ほど歩いて辿り着いたのは、訪れたことはあるがあまり馴染みのない街である。


そこには比較的長い商店街があり、気の向くままにぶらぶらと歩く。

商店街沿いの公園ではバザーが開かれており、なぜか小学生くらいの子どもたちが大勢集まっている。

バザーの一角には、かなりの高齢と思われるピエロがいる。

そのピエロが、子どもたちにバルーンアートをプレゼントしている。

今時の小学生がこれを目当てに集まっているとも思えないが、その光景にほっこりする。


バザーを一通り眺めて公園を後にし、しばらく歩いていると、向こうから女の子がスキップでやってくる。

小学3〜4年生くらいの、クラスに一人はいる「背の高い子」といった雰囲気だ。

おそらくバザーに向かっているのだろう。

その姿を見た瞬間、自分の中で「スキップ……?」と思ってしまう。

今の子の実情は知らないが、令和の小学生でもスキップしたりするのだろうか。

そもそも、スキップ自体、見るのが随分と久しぶりな気がする。

まあそれはいいとして、気になってしまったのは「今の自分はスキップができるのだろうか?」ということだ。

ウォーキングではあるが、意識的に体を動かしてはいる。

それでも、身体の衰えはどうしようもない。

それに、最後にスキップをしたのがいつだったか思い出せない。

スキップの感覚は覚えているが、今のこの体で実際にできるのだろうか。

そう思うと、猛烈にスキップがしたくなってくる。

ただ、今は人通りのある商店街なので、すぐさま実行に移すわけにはいかない。

なんとか大通りを外れ、スキップチャンスを伺っていたのだが、それなりの長さがある通りには、決まって誰かの目がある。

結局、スキップを試せないまま自宅に辿り着いてしまう。


人目を憚らずスキップをする。

それを叶えるなら、もう深夜しかないだろう。

しかし、そのためにわざわざ外へ出るのは億劫だ。

おそらく次にスキップをするのは随分先のことになるだろうし、あるいはもう、一生しないまま終わるのかもしれない。