築地に関する追憶

朝、あてどなく彷徨っているうちに、築地にたどり着く。

本当に何気なくブラブラと、どこがどこだかわからないまま歩いていたら、ふと場外市場が目に飛び込んできて、築地だと気づいた次第だ。

今や魚市場といえば豊洲だが、築地には今も場外市場が残っている。

ガイドマップを見て貰えれば分かる通り、今なお「飲食の街」として成立している。

それにしても、目に付いたのは外国人の多さである。

大袈裟にいえば、店員以外に日本人がいたかどうかさえ思い出せない。

その時はまだ朝食をとっていなかったが、至る所で行列ができており、並んでまで食べる気にはなれない。

さらにはインバウンド狙いのいちごスイーツや、たこ焼きの店を見かけて、こういう街も時代に合わせて変化していくのだな、と妙に感心してしまう。


昔、葬儀や開店祝いに使う花輪を配達するアルバイトをしていたことがある。

仕事は朝早く、7時頃には始まっていた。

朝、会社へ行って花輪を積み込み、社員の運転するトラックに乗って、まず真っ先にすることが「朝食をとる」である。

今考えると、それが勤務時間に入っていたというのは不思議な感じではあるし、会社に許されていたのかは微妙であるが、当時の自分は「そんなもんだろう」と思っていた。

その際、足繁く通っていたのが、築地にあるもつ煮込みの店である。

きつねや | お食事 | ご飲食 | お店を探す|築地場外市場 - 公式ホームページ

今も健在だ。

当時は並ぶこともなく、パッと買ってサッと食い、そのまま仕事に入っていた。

しかし今日、きつねやの前を通りかかると、とんでもない人で溢れかえっている。

おそらく今日の築地界隈でも、トップレベルの行列だったと思う。

築地にたどり着いた時点で、「あわよくば食べたい」と期待していたのだが、流石に並んでまで食べようとは思えない。


ただ、自分にとってはやはり思い出の味だ。

朝6時半から営業しているようなので、朝一番に行けば食べられるかもしれない。

それでも行列ができていたらダメージはデカいが、いつかもう一度、あの味を食べてみたいという気持ちはある。