世界一美味いコーラと言われる「キュリオシティーコーラ」の存在は頭の片隅でなんとなく覚えていて、いつか機会があったら飲んでみたい、と思っていた。
しかし、売っているのがヴィレッジバンガードで、行動圏のヴィレバンがあれよあれよという間になくなっていき、たまたま通りかかることがあっても入ることにためらいを感じ、そんなこんなで飲まないまま数年が経過する。
今日、いろんな兼ね合いでとあるヴィレバンの前を通りかかり、さらにキュリオシティーコーラのことを思い出し、いい加減飲もうと意を決して入店する。
売っているかどうかすら定かではなかったが、果たして売っていて、でも400円と結構高い。
でもここまできて引き下がる話にはいかないんで、キュリオシティーコーラを冷蔵庫から取り出し、レジへ向かう。
レジに向かっている最中に、金髪の男が先にレジに向かう。
手には大荷物。ああ、こりゃヤベェ、時間がかかる、と思っていたら、金髪はさらにダメ押しで「これとこれ、会計分けてもらえます?」とか言い出す。
膝が少しカックンってなる。
ホクロだらけのレジの女が、にこやかに応対し、ちんたらちんたら商品をレジに通している。
レジの奥には髪をピンクに染めた男がいるのだが、隣にあるレジを開けようともせずに、ちんたらちんたら何かをやっている。
「会計分けてもらえます?」の時点で時計を見たんで割と正確にいうが、4分ほどレジを待たされ、ようやく俺の順番が来るか来ないかぐらいで、俺の後ろに女が並び、それを見たピンクの髪の男が隣のレジを開ける。
ヴィレバンに入るのをためらう理由を煮詰めて飲まされた、みたいな体験に目がくらむ思いである。
正直、潰れまくって関東から撤退すればいいと思っている。
結局のところ、キュリオシティーコーラも世界一美味いという上がりきったハードルを飛び越えられるようなものではなく、少なくとも「400円かー・・・・」といった感じではある。