パン屋にて

月〜木の朝はウォーキングのために適当なルートで出勤するのだが、金曜の朝だけはなんとなくルーティンが決まっている。

ちょっとプライス高めだが美味しいモーニングを出す喫茶店があって、週に一度の贅沢でそこに行く。

そしてブリリアントな朝のひとときを過ごした後に、近くにあるこれまた美味しいパン屋でランチ用のパンを買って出勤する。

それが自分の金曜日である。


ほぼ1ヶ月前にそのパン屋に新人の売り子さんが入る。

化粧の濃いおばちゃんではあるが、愛想は悪くない。

でも致命的なことに、商品の値段を全然覚えられない。

パンを乗せたトレーを持って行くと、そのおばちゃんはレジの脇のイラスト入りのアンチョコをいちいち確認しながらレジを打つ。

そのため、会計をすませるのにえらく時間がかかる。

そのおばちゃんが働き出して、3週目に入っても状況は変わらず、ついに今週はそのおばちゃんがいなくなり、入口にパート募集の張り紙が貼られている。


まあ当然だ、と思う一方で、物悲しい気分にもなった。

興味も覚悟もない仕事ってそうなるよなと思う。

自分も20代の時に、やることに興味を持つ努力も割り切る覚悟もなく働いていたことがあり、非常によくわかる。

しかし、いい歳してそんな感じで働き、それでクビになっても全く同情の余地はない。