コワーキングスペース問題

今月に入って恒常的に在宅で働いている。

以前は自宅で作業すると何かと気が散って捗らず、行ける場合はオフィスに通っていたのだが、今月から行くオフィス自体がなくなってしまう。

もはや仕事にならないのではないかと危惧していたが、人間なんにでも慣れるもので、「タスクに集中する」というモードを獲得することで、オフィスでの作業とほぼ変わらない感じで働けるようになる。

しかしながら、寝る時間も含めれば毎日22時間ぐらい自宅にいる、という状況は少しゾッとするものがある。

今の所、在宅勤務でも別に支障はないのだが、精神衛生上、コワーキングスペースを借りる、という選択肢を検討してみることにする。

今所属している会社はそういったことに補助が出るので、それも前向きになった理由である。


自宅近辺のコワーキングスペースを調べたところ、徒歩圏内に4件ほどあることが判明する。

思ったよりある。

その選択肢の中でぶっちぎりの物件があり、そこは自宅から1番近く、1番安い。

1時間200円ほどである。

HPを見ると最近できたホステルのロビーの間貸しっぽくて、当然のことながらWifi・電源もあり、フリードリンクとのことである。

最低限の設備はありそうなんで、ここに試しに行ってみることにする。


先日仕事終わりに出向いて、とりあえず2時間ほど借りてみたのだが、まあ安いなりの理由があるのだな、と思う。

今回ホステルというものに初めて行ったのだが、外国人の宿泊客がそこらへんでしゃべっていて、結構気が散る。

その日はノイキャンのイヤホンではなかったので、音が漏れ伝わってくる。

フリードリンクも、ロビーの一部がキッチンになっていて、自分でお湯を沸かしてインスタントコーヒーを入れてね、というシステムである。

自分が行ったときは、次から次へと宿泊客が夕飯を作っており、コーヒーを飲むどころではない。

そして何しろ、椅子がプラスチック製で硬い。

2時間ですっかりケツが痛くなってしまって、2時間で留めた自分を褒めたくなる。

まあ、ここで仕事はない。


ただ、ここの従業員のお姉さんがめちゃくちゃ働き者で気さくで人当たりが良い。

ゴミを整理したり、テーブルを拭いたり、チャキチャキ動き回って、場の維持をしていたし、宿泊客に声をかけまくって談笑していたし、トイレを探す自分を率先して導いたりして、気が回るったらない。

最終的に帳簿をつけていたので、ひょっとしたらオーナーなのかもしれない。

笑顔も素敵で、20歳ほど若ければ恋が始まっていたと思う。


でも多分もういかない。