デヴィッド・リンチ監督が78歳で死去 「ツイン・ピークス」『ブルーベルベット』『マルホランド・ドライブ』など|シネマトゥデイ
デヴィッド・リンチが亡くなる。
まあ歳も歳だし、あまり目立った活動も行っていなかったので、亡くなったことに対してはそこまで驚きはない。
でも自分にとって、心の中のある程度の部分を占めていた人ではあるので、やはり欠落感はある。
自分は学生の時にツイン・ピークスが直撃した世代である。
なけなしの小遣いを使って、レンタルビデオ屋でツイン・ピークスを毎日借りて見ていた。
今でもDVDボックスを持っているし、実家に行けばツイン・ピークスの歩き方とかローラの日記とか、ツイン・ピークスの関連本もあると思う。
自分の趣味趣向が形成される段階であの世界観に出会ったことは、かなり大きな出来事だったと思う。
リンチは好き嫌いがはっきり分かれる作風だと思う。
以前、会社の同僚にマルホランド・ドライブを勧めたことがあったが、感想はついに返ってこなかったし、それ以来その同僚とは映画の話はあまりしなくなった。
女性の同僚にマルホランド・ドライブを勧めた自分が悪かったのかもしれない。
ツイン・ピークス後はリンチの映画は欠かさず見ているし、イレイサーヘッドまで過去作を遡ったが、一部を除いて「やっぱ好きだわ・・・」と思う。
なんというか面白い・つまらない以前に、「テイストがとにかく好き」ということだと思う。
自分が特に好きなのは、ロスト・ハイウェイとマルホランド・ドライブなのだが、この辺りは自分的にリンチがノリにノっていると思っている時期である。
ストーリーはよくわからないけど、とにかく興味深い、という1点でとにかくリンチらしさが出ていると思う。
ロスト・ハイウェイのあおり運転のシーンや、マルホランド・ドライブのカウボーイと監督の夜のシーンとか、最高である。
新作に関しては諦めていたが、まあこれで本当に可能性は潰えたのだな、ということは少し残念である。
ご冥福をお祈りします。