この前の日曜日の話であるが、弟に誘われて「パンと音楽とアンティーク」というイベントに行く。
日曜の朝に「行かない?」という連絡が来て、そのイベントのことを初めて知ったのだが、アンティークはともかく、自分はパンが好物な方で、タイムテーブルを見ると結構見たいアーティストが出ている。
会場は調布の京王閣競輪と少し遠いが、入場料が今どき1500円程度と気軽なので行くことにする。
タイムテーブルを見たときに、弟は「柴田聡子目当てなんだろうな」と思ったが、果たしてそうであった。
自分は優河とか、曽我部恵一とか、ホフディランとか、色々見たかったのだが、1番見たかったのはMaika Loubtéである。
この曲を一時期ものすごく聴いていた。
タイムテーブルのMaika Loubtéのところに「Acoustic set」という記述を見つけ、ゴリゴリのエレクトロの人だと思っていたんで何やるんだろう、と興味が湧いたわけである。
12時ちょっと前ぐらいに京王閣に到着したが、弟はまだ来ていない。
柴田聡子のライブは13時からで、それまでに必ず着くと思うが、それまで何しようかと迷う。
Czecho No Republicがライブを行なっていたが、行っても途中からだし、すぐに終わりそうな感じだったので、パンを物色することにする。
その後、12時半ぐらいに弟と合流して、柴田聡子が演る会場に2人で乗り込む。
会場30分ぐらい前であるが、ステージでは柴田聡子自身が念入りにリハーサルをしている。
アーアーウーウーなどと声を出し、ギターを鳴らし、軽く1曲歌ったりしていたが、途中おっさんがタブレットを持ちながらマイクに向かって何やらチェックをしている。
「あれDub Master Xだぜ」と弟に言われる。
個人的には柴田聡子とDub Master Xという取り合わせが全くピンと来なかったが、ライブが始まってようやくピンとくる。
柴田聡子の歌唱にリアルタイムで歌声を被せており、やってることはまさにダブである。
いいことなのかどうかは微妙なところであるが、Dub Master Xが仕事した瞬間ははっきりそれとわかる。
柴田聡子はエレキギター1本でステージに立っており、サポートはいない。
なかなか見たことない構成のライブで、面白みを感じる。
その後、TOKYO No.1 SOUL SETや、優河などのステージがあったが、柴田聡子を見終えた弟は「多分もうライブが終わったような感覚になっているんだろうな」という要らぬ気を回して、自分がどうしても譲れないMaika Loubtéのステージまでダベって過ごす。
アコースティックのMaika Loubté、に非常に興味があったわけであるが、アナログシンセの弾き語り、という感じであった。
自分はアンプラグドと勘違いしていたわけである。
もう1人エンジニアを帯同していたが、それでも2人で、そこから奏でられる音は、完全にエレクトロであった。
途中、Maika Loubté自らリズムパッドを叩きながら歌ったりして、マジでこの人は楽器演奏も上手いんだな、と思い知る。
歌も素敵だし、演奏も上手く、MISTも歌ってくれた。
30分ほどのステージであるが、完全に満悦する。