ハパン・ルイス・ヴォッカを食す

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会社帰りに「ハパン・ルイス・ヴォッカ」なるパンを見かける。

フィンランドパン」というシールが貼ってあり、ライ麦主体のパンらしい。

いわゆる「アルプスの少女 ハイジ」の黒パンである。

自分はパン好きを公言しているが、正直言って黒パンは食べたことがない。

結構な大きさと重さであるが、昼食で食べようと思い、購入する。


びっくりするぐらいマズイ。

包装を解いてまずびっくりしたのだが、味噌の匂いがする。

味も薄味の味噌である。

さらに酸味があり、どう好意的に味わっても、ちょっと饐えた味噌、としか思えない。

食感は粗挽きの麦を硬く固めた感じで、パンをかじるとホロっと崩れ、噛むとボソボソ、その後モチモチしてくる。

食感的には好みではあるが、如何せん味が悪すぎて、半分ほど食べたところでギブアップする。

そのまま捨ててしまおうかとも思ったが、勿体無いので家に持ち帰る。


これはどうやって食べるんだろうと検索してみた結果、薄切りにして、サーモンやチーズを挟んでちびちび食べるもののようである。

早速薄切りにして食べてみると、なるほど悪くない。

少なくとも、塊をワシワシ食べるものではないものであることは理解する。


そしてトーストにしてみる。

焼けてこんがりした部分がカリッとした食感と共に風味が出て良い。

さらに酸味が飛んで、普通に美味しくなる。


フレンチトーストっぽくしたかったが、牛乳がなく、溶き卵にだけ浸して、フライパンで焼いてみる。

思っていた以上に卵とマッチしている。


そして、昼間からやりたくて仕方なかったのだが、味噌汁の具にしてみる。

トーストした後で、味噌汁にぶっこむ。

麦の結合が想像以上に強く、水分を吸い込まないので、汁に浸してもほぐれない。

味もやはりというか、味噌と違和感なく調和している。

箸で少しずつ崩しながら食べたが、味噌汁の具として十分に機能する。

逆に言えば、違和感がなさすぎて、わざわざ味噌汁にする意味はあまりない気はする。


もうしばらくは買わないと思うが、なかなか面白い体験であった。