静かなパニック

すれ違う人たちが大抵手にティッシュやトイレットペーパーを持っている。

品薄の噂が出て、日本家庭紙工業会なる生まれて初めて聞く団体から即座に否定のステートメントが出たにもかかわらず、買わずにはいられないんだろう。

気持ちはわかるが「落ち着け」と言いたい。


昼頃、某所のイオンに立ち寄り、試しに薬局を覗いてみる。

ティッシュ・トイレットペーパーは「1家庭1箱」というお知らせが張ってある。

ティッシュやトイレットペーパーはほとんど在庫がなくなっていて、マスクはもちろん全くない。

レジで行列ができているが、見たかぎり全員ティッシュとトイレットペーパーをカゴに入れている。

慌てている様子はなく、静かに整列して並んでいる。


このイオンの普段がどんなものかは正直よく分からないが、毎週どこかのイオンに寄っている自分の感覚からすれば、普段通りなんじゃないかと思う。


街の人通りは多くも少なくもなく、こんなものだろう、という感じ。

マスクをしている人は思った以上に多い気がする。

どこで手に入れているんだろう。


しかしながら、確実に自粛ムードはある。

何せ喋り声があまり聞こえてこない。

みんな静かに行動している感じ。

誤解を恐れず言ってしまえば、311後の雰囲気に似ている。


2020年、東京オリンピックを思い出す時、今日の雰囲気も合わせて思い出すんじゃないか、という気がする。