マリトッツォを食す #2

先日スーパーで買ったマリトッツォがいまひとつピンと来なかったので、「ちゃんとしたマリトッツォを試したい」と思っていたところ、近所というほど近くはないのだが、射程圏内のベーカリーでマリトッツォの販売が始まった、という情報を得る。

テイクアウトもできるみたいなので、買いに行く。


その店は以前利用したことがあり、美味しいベーカリーであることは知っている。

フルーツサンドとか、サバランなどのどちらかというと洋菓子に近い菓子パンが充実していて、むしろマリトッツォを出さないほうがおかしい。

その店のマリトッツォは画像検索で出てくるようなクリームの詰まったパックマン型のフォルムで、丸いブリオッシュと生クリームのみのスタンダードかつストロングスタイルな代物である。

オレンジピールとかフルーツとかコーヒーとか何も入っていない。

正調のマリトッツォという意味ではこれ以上のものは望めないだろう。

ただ400円という価格は少し気になったが、ギリギリ躊躇しない金額なので購入する。


やはりブリオッシュも生クリームも非常にクオリティーが高く、上品な甘みが口いっぱいに広がってそれぞれ美味しいのだが、全体として味は想像通りであり、生クリームが挟んであるブリオッシュ以外の何物でもない。

はっきりいうと、美味しいスイーツではあるが、感動はあまりなく、マリトッツォという食べ物のコンセプト自体がそこまでではないような気がしてくる。

まあブームに乗って食してみたが、今後は手軽な値段のマリトッツォがあれば、ぼちぼち楽しんでいこうと思う。