シー・ハルクの最終話が配信されたが、非常にしらけてしまう。
個人的には途中で物語ることを放り投げた失敗作だし、なんなら「MCU史上最低」とまで思ったが、Twitter上ではそこそこ好評なようで、中には「MCU史上最高!」とか言ってる人もいて、人それぞれだなと思う。
人の感想にケチをつける気はないが、「MCUだからってなんでも褒めなくてもいいんだぜ」とは言いたい。
フェイズ4になってから、クオリティーコントロールがうまく行っていないように感じる。
「ファルコン&ウィンターソルジャー」とか「ノーウェイホーム」とか、信じられないような傑作もあるが、大半は「そこそこ面白い」止まりである。
MCUの魅力の源泉であるシェアードユニバースも今は風呂敷を広げることにご執着で、キャラ同士の繋がりの面白さがあまりないように思う。
しかしまあ、フェイズ6までのロードマップが発表されており、何らかの勝算はあるのかもしれない。
現在MCUはドラマを通じて作品を量産している。
その供給量にしては一定のクオリティーは保っているとも言える。
しかし今回シー・ハルクを見て、一線越えたんじゃないか、という気がしている。
メタだの悪ノリで片付けられない、物語として欠陥があるとしか思えない作品を配信せざるを得なかった、という印象である。
自分は「量が質を生む」という信念を持っているので、量産もシー・ハルクを世に出したことも批判するつもりはない。
それに「欠陥がある」というのはもちろん自分の感想である。
心配なのは、量に押しつぶされてMCUというブランド自体が毀損していくのではないか、という点である。
自分はアメコミが好きなので、DCもマーベルも頑張ってほしいが、いまDCがアレな状態なので、MCUが廃れれば、アメコミ自体の盛り上がりも萎んでしまう気がしている。
近々にそうなるとも思えないが、今の状況が続くようであれば、いずれそのような状況はやってくるだろう。
・・・もう遠回しに言うのが面倒くさくなったんで、はっきりいうが、もう2度とシー・ハルクのような作品は出さないでほしい。