健康を診断する #3

今日は年に一度の健康診断のために休みを取る。

予約は午前中だったので、午後はどこかに行こうと思っていたのだが、目論見は外れてしまう。

まあ、なんというか、今日の健康診断は過去一酷い目にあってしまう。


9時に予約を入れたのだが、受付が済んだのが9時半である。

意味もわからず、30分もじっと備え付けのテレビで流れていた無音のラヴィットを見る。

ようやく名前が呼ばれ、紙コップを渡され、着替えて、検査が始まると思っていたら、またそこで5分ほど待たされる。

待合室にいた時の印象だと、なんかいつもよりかなり人がいて、「予約の意味は?」と何度も何度も思う。


さらには、身長・体重を測るブースの方でなにやら揉め事があり、何で揉めていたのかまでは聞こえなかったが、何か男が荒ぶっている声が聞こえる。

それでそのブースのカーテンが開かず、身体測定が5分ほどストップする。

身体測定のどこにもめる要素があるのかさっぱりわからないので、本気で事情を知りたかったが、男の声がくぐもっていて、よくわからない。

カーテンが開いて出てきたおっさんをキッと睨め付け、包み隠さず言うと、身長計のヘッドに頭ぶつけて死ねばよかったのに、と思ったが、おっさんは自分を歯牙にもかけずにベンチに座る。

その後そのおっさんは、覗き込んでコントローラーで方向を入力するタイプの視力検査をしていたのだが、それをまた5分ほどかけてやっている。

その間、もう一つある視力測定器の席は2回転したので、もうそういうおっさんなのかもしれない。


そして検診の最後はバリウムを飲んでの胃部X線検査である。

これでかなりのダメージを喰らう。

自分はバリウムも発泡剤も問題ない方であるが、検査員の指示で「マジでこの動作いる?」ってぐらい、台の上で回転させられ、それですっかり気持ち悪くなってしまう。

確実に例年比3倍ぐらいの回転数である。

さらにはバーを持つ腕が震えるぐらいの角度で逆さ吊りの態勢になり、バリウムが鼻から逆流するんじゃないかと心配になる。

しかも最後、アームで腹を圧迫して撮影するフィーチャーがあったが、圧迫具合が異常であった。

井上尚弥にボディー喰らうのってこんな感じなんだろうな、と思ったぐらい効いた。

それでもう完全にヘロヘロになってしまい、診察室を出る際に膝が笑っていた感じである。


ほうほうの体で家に帰り、ぐったりして午後は寝て過ごしてしまう。

例年は1時間ぐらいで終わるところが2時間ほどかかり、めちゃくちゃイライラしながら検査を受けたので、診断の結果が楽しみである。