前の会社の同僚から連絡がある。
自分は人間関係を構築するのが苦手で、会社を辞めるたびに関係はリセットされるのだが、その同僚は数少ない、連絡先を交換した人である。
ただ、今まで連絡したことはほとんどなかったので、何事だろうと思っていたら、「あの社長がヤバいことになっている」という話であった。
件の社長はその同僚と共に働いていた時の社長である。
一応警戒しながら、貼られていたリンクを踏むと、件の社長は新会社を立ち上げていたようである。
自分の記憶が確かならば、以前いた会社は新しいパートナーとともに新体制で業務を始めた、と思っていたのだが、「乗っ取られたw」とのことである。
まあはっきりいうと、この日記を検索すれば、この人か、とバレる程度に、元々何か怪しい人ではあった。
新会社のページには、AIやらノーコードなどの文言が踊り、プロダクトページにはAIがやっつけで作ったような、センスのセの字もないアプリが並ぶ。
それと、詳細は伏せるが、前の同僚がわざわざ連絡を入れてきたのには理由があって、その件に関しては大爆笑してしまう。
しかしながら、自分的には納得感が強い。
なんというか、こういう「先端を行ってる風でいて、実は中身がすっからかん」的なものは、いつの時代にもある。
とりあえず流行りには乗るが、その実何もない。
なんというか、やはりそういう世界の人間だったんだな、と思い、ついて行かなくてよかった、と安堵する。