観たいもんがないのなら観に行かなければ良いと思うのだが、割引デーなんで劇場に行くことにする。
時間的に仕事終わりで観られる映画の中でかろうじて観たい気がするな、となったのが「今日から俺は!! 劇場版」である。
個人的に福田雄一監督は作品によって合う合わないがあり、どちらかというと合わない作品が多いので若干の躊躇はある。
ただ、ドラマは1秒も見ていないのだがなんとなく良い評判は聞き及んでいるし、漫画は読んでおり、単行本を持っていたこともあるので、興味がないことはない。
なので観に行くことにする。
コメディー部分はやはりというか全く笑える感じではないが、楽しめる映画ではある。
ドラマ部分の演出や物語に特別面白い部分がある訳ではないのだが、福田雄一のオーセンティックな感じが全面的に出ている。
ただ、アクション部分は非常に良い。
MCUのように格闘のプロが戦っている感じでなく、ストリート感というか「素人の乱暴者がケンカしている」というアクションになっている。
不良のケンカ感がきちんと出つつ、絵の作り、動きもクオリティーが高く、邦画でこういうアクションシーンが撮れるんだな、という感慨に浸る。
特に自分は主人公の彼女役の清野菜名に感心する。
というか、映画を観終わった後に検索してその子が清野菜名だと初めて知ったし、動いている清野菜名を今回初めて観たのだが、めちゃくちゃ動けるあの女優は何者なんだ、と思いながら見る。
清野菜名一人だけ何か動きが違う感じがある。
合う合わないの話になるのだが、今回、自分は佐藤二郎的、ムロツヨシ的ノリが嫌いなのだ、ということがはっきりする。
大声を出した後に小声でコショコショ何か言う、また大声を出す。
そのテンションの緩急だけしか芸がなく、特に面白いことを言っている訳でもない。
にらめっこの際に出す変顔にしか過ぎず、コメディー的にはノイズでしかないと思う。