将太の寿司2を読む

先日将太の寿司の電子版を購入したのだが、その中に「将太の寿司2」が含まれている。

将太の寿司2に関しては連載していた時期に寿司漫画から興味が離れていたので未読である。

良い機会なんで読んでみることにする。


これは思った以上に悪くないというか、かなり意欲的な作品である。

将太の寿司2は世界的な視野で寿司を俯瞰する。

将太の寿司(1)でもかなり奇天烈な寿司が次々と登場したが、2はさらにその先を行っていて、シャリのない寿司なるものまで登場する。

そんな感じで今作は「うまい寿司とは何か?」にとどまらず、「寿司とは何か?」というテーマが描かれる。


フランスで伝統的な日本の寿司を貫こうとする主人公と、日本で自分の殻を破ろうとする主人公の話が並行して語られ、その両面で「寿司とは何か?」を追求する。

物語のフレームとしては面白い構成なのだが、残念ながら1の最大の魅力であるビルドゥングスロマンの魅力は薄く感じる。

そこは残念である。


物語はおそらく打ち切りなんだろうな、というところで終わる。

正直それもしょうがない感じではあるのだが、このテーマでもう少し読みたかった、というのはある。