バーズ・オブ・プレイを観る

映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』公式サイト 大ヒット上映中!

かねてから観たかった、バーズ・オブ・プレイを観にいく。

新型コロナ渦の中、本来であれば映画館とか行くべきではないのかもしれない。

感染を皆で抑えなければいけないタイミングであることはわかっているし、いい大人が無責任ではある。

せめてマスクやアルコール消毒などの対策は行って鑑賞する。


観た後で思ったのは、事前に思っていたのとはずいぶん違う仕上がりになっているな、ということである。

バーズ・オブ・プレイはR18で公開された映画であり、公開前は「R18にする必要ってあるんだろうか」と思ったが、とにかくアクションが完全にR18であった。

その意味で他のアメコミ映画では観たことのない、全編見応えあるフレッシュなアクションが見られる。

非常に満足した。


また、観る前はあけすけな女性のエンパワーメントの映画なのではないか、と思っていたが、そういったものではなく、女性が痛快な活躍をする、という匙加減が良かった。

別に女性のエンパワーメント映画が悪いとか嫌いとかではないのだが、場合によっては男の自分が見ていると肩身の狭さを感じるものがあり、正直バーズ・オブ・プレイの監督の経歴とか見ていて、そういうフレーバーがあるのか、と身構えていたが、そうではなかった。

女性のエンパワーメントであることは間違い無いのだが、男に対するあからさまな嫌味がない。

なので、男の自分もすんなり見られる。


物語に関しては若干不満があり、ハーレイ以外のキャラの掘り下げが足りなく、バーズ・オブ・プレイとしてチームアップすることになる仲間も、ヴィランであるブラックマスクもキャラの描き方が表層的に感じる。

特にハントレスは過去に何があったのかは詳細に語られるのだが、現状をほぼ語らないので、突然現れて突然仲間になる、という感じで全部において唐突感が否めない。

ブラックマスクの扱いは全く逆で、現状のヤバさは伝わるのだが、ハーレイやジョーカーとの関係やマスクの由来もあまり語られないので、ヴィランとして物足りない。

はっきり言えば、キャラの魅力や因縁がアメコミの魅力の9割だと思うので、もうちょっとしっかりやって欲しかった。


繰り返しになるが、アクションがすごく良かった。

演出も適切で見やすい。

本当にこんな状況で公開されてしまったことが残念でならない。