夜の街に関する追憶

昔聞いた話で、その話をしたAさんはむちゃくちゃ信用できる人だし、「その場にいた」と言うのでガチでマジな話だと信じている。


昔、とある歓楽街でAさんとBさんを含む数名で飲んでいた。

一通り飲んで、もう1軒行こうかと通りを歩いていたところ、男が後ろからものすごい勢いで走ってきて、Bさんの背中にぶつかる。

Bさんの背中側の脇腹にナイフが刺さっている。

Bさんが目を見開いて後ろを振り向くと、ナイフを刺した男が「あっ、間違えた」と言ったらしい。


Bさんは命に別条はなく、刺した犯人はその場から逃げた数時間後に逮捕されたそうである。

自分はBさんと面識があり、こう言ってはなんだが髭面で人相が悪い。

今だから笑い話にできるが、サムバディーと間違えるというのもありうる気がする。

ちなみにその話を聞いた後に、ナイフを手にしたアロハシャツのBさんに追いかけられる悪夢を見て、冷や汗で目覚めたことがある。