ROAD TO THE TOP | 劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』 公式サイト
4月から生活が変わり、映画館に行くことが厳しくなっている。
正確にいうと、「行けなくはないが、行くと次の日色々めんどくさくなる」という感じである。
そんなわけで、結局のところオッペンハイマーは観逃してしまった。
しかしながら、いろんなデメリットを丸呑みして観に行かざるを得なかった映画が「劇場用再編集版 ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP」である。
理由は「ウマ娘が好きだから」である。
「劇場用再編集版」とあるように、元はYoutubeで公開され、無料で見られたアニメを劇場用に再編集したものである。
Youtubeで公開された際に自分も視聴している。
新規の部分があるとはいえ、それをわざわざお金を払って劇場まで観にいく酔狂な人がどれだけいるのかという話であるが、かなりいた模様である。
実のところ、公開当初から観に行く機会を伺っていたのだが、公開1週間ほどどの劇場も人がいっぱいであった。
自分が観に行った回もそこそこ人がおり、このままだと観られないんじゃないかという危機感で観に行った次第である。
アプリのシリアルコード付きの描き下ろしミニ色紙が来場特典として配布されていたのだが、すでに弾切れで自分はもらえなかった。
もらったところで周りをAppleで固めている自分には使いようがないのだが、ちょっと残念である。
ウマ娘に関する説明は端折るが、この映画は現実の競馬で言う「1999年クラシック世代」を題材にした作品である。
ナリタトップロード・テイエムオペラオー・アドマイヤベガの3人がクラシック戦線を舞台に争う、という話である。
Youtubeで見たときはたいして気にならなかったが、劇場で改めて観ると「これはなかなかの初見殺しだな」と思ってしまう。
ウマ娘をプレイしているか、現実の競馬で99年クラシック世代を知っているかでないと全く楽しめない気がする。
もっと言うなら、ウマ娘のキャラの理解がないとチンプンカンプンなのかもしれない。
MCU以上に予備知識の必要量が多い。
劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』 公式サイト
来週公開される「新時代の扉」は今作ROAD TO THE TOPと地続きの話になっており、ナリタトップロード・テイエムオペラオーに関しては新時代の扉でも登場する。
新時代の扉の予備知識にROAD TO THE TOPが加わるとかもあるのかもしれない。
新時代の扉において、この初見殺しの問題はどうなっているのかというのは非常に気になるところである。
今回観て思った事が、ナリタトップロードは割ときついな、というところである。
ナリタトップロードは陽キャ、アドマイヤベガは完全に陰キャであり、自分はアドマイヤベガの方の心情に寄り添ってしまう。
その上でナリタトップロードがグイグイくる感じは、少し恐怖を感じてしまう。
悪気のなさがまた怖さをブーストする。
逆にいえば、ウマ娘においてはアドマイヤベガほどの陰キャはなかなかおらず、その背景も含めてここまで際立ったキャラもいないんだな、ということも気付かされる。
今作は万人におすすめできる映画では全くない。
完全にウマ娘を楽しんでいる人向けの映画である。
それでもビジネスとしては成り立っているんだろうから、すごいことだとは思う。
そして、今後万人に向けて発信する「新時代の扉」がどういうことになるのかというのは非常に興味深く思っている。