スキャンダルを観る

所用で会社を休む。

ところが所用が先方の事情でグダグダになってしまい、この間もそんなことあったな、と思いつつ、ポッカリ開いた時間を埋めるために映画館に向かう。

こうなってくると、映画を観るために会社を休んでいると思われかねないが、全部先方が悪い。

そして時間的にちょうどよかった、という理由のみで「スキャンダル」をチョイスするが、元々観たかった映画ではある。


FOXニュースで実際に起こったセクハラ・スキャンダルをベースにした映画である。

とにかく凄かったのはマーゴット・ロビー演じるケイラがセクハラを受けるシーンで、男の自分ですら感情移入させられ、本当に嫌な気分にさせられたところである。

後から考えると、マーゴット・ロビーの演技力によるところなんだろうが、表情や所作でケイラの野心と屈辱感が葛藤する感じが伝わってくる。

逆に男だからそう感じるだけで、女性はリアリティーを感じないのかもしれない。

ここのシーンの女性の感想が聞きたい。


全体的にドキュメンタリー的な演出で、物語も過剰なドラマがなく進む。

観る前はセクハラで訴えたキャスターのグレッチェンと、セクハラをするFOXニュースCEOのロジャーの対決がメインかと思っていたが、まるで違っていた。

どちらかというと、ロジャーが何をやったのか、グレッチェンがセクハラで告発する前のFOXニュースがどんな状況なのかがたっぷり語られる。

メインの3人の女性の絡みも、安易なカタルシスもなく、だからこそリアルではある。

そしてそれは正しい方針であるが、正直言って映画としては物足りなさも若干感じる。


カメラが手持ちっぽく揺れたり、クローズアップが多用されたり、というドキュメンタリーっぽいカメラワークの演出はちょっと古く感じる。


アメリカのメディアのシステムは日本とだいぶ違っているようで、所々ピンとこない部分はある。

でもセクハラの何が問題か、ということは十二分に伝わる映画である。