ベン・アフレックを割と信用しており、彼が出演する作品はどれもそこそこ楽しめる上に、仕事終わりにちょうどいい時間に上映されてされていたので観に行く事にする。
例によって、映画を観に行くと決めてから、プログラムを見てドミノを観ることにしたので、前情報とかは全く入れずに観に行く。
この作品は思いの外SFであり、もっというなら安い映画ではある。
テレ東の午後のロードショーあたりでいずれ放映されそうである。
刑事:ダニー・ロークは、最愛の娘の行方不明に、心身のバランスを崩しているが、正気を保つために仕事に復帰。
そんな彼のもとに、銀行強盗の予告のタレコミが入る。現場で不可解な動きをする容疑者が、娘の行方に関与している手がかりを見つけたロークは、ふたりの警官を伴って屋上まで男を追い詰めるも、警官は突然暗示をかけられたようになってお互いを撃ち殺し、男は屋上から飛び降り姿を消す。
決して捕まえられない男を追い、現実と見紛う〈世界〉に踏み込み追い詰められていくロークはやがて─。
という導入であるが、この後物語的に面白いツイストが何回もある。
なのにどうして安く感じるんだろう、ということを考えていたのだが、大枠の物語が割とテンプレである、というところにある気がする。
ヒロインとの出会い、関係、娘の存在理由、敵のありよう、全てがオールドスクールなハリウッド文脈で、要素は目新しいものもあるが、話の流れ的には今まで何度も観てきた映画のような気がする。
特に結末がすごく微妙で、この世界観であればもっと壮大な終わりにしても良さそうなものだが、結局ファミリーの話で終わる。
テーマ的にトータル・リコールとかカンパニー・マンとかが近しい気がするし、特にカンパニー・マンがあったので、物語的にはそこまで新鮮味を感じてない。
映像的にもSFなのにそこまでCGに頼ってない演出は興味深くはある。
ただ、どこかで観たような映像が多いことも事実ではある。
映画がデジタルの時代になり、ルックが重要視される時代になったわけであるが、そこに関しては割と効果的であると思う。
楽しめたといえば楽しめたのだが、もうちょっと面白くできたのではないかとは思ってしまう。