映画『Arc アーク』オフィシャルサイト|2021.06.25 FRI
現在公開されているラインナップから選ぶなら、普通は「ザ・ファブル」に行くところであり、実際購入寸前まで行ったのだが、つい魔が差してしまい、「芳根京子が観たい」という理由で「アーク」に変更してしまう。
サムネのボブの芳根京子を見て欲しい。
・・・いい。
それとは別に、自分は不老不死ものが好きという理由もあり、観に行くことにする。
まあなんというか、映画としての出来は「ふんだんに金を注ぎ込んだ映像学科の卒業制作」といった感じである。
演出が物語とはさほどリンクしておらず、なんとなくアーティスティックな映像を最初から最後まで羅列しているだけ。
特に気になったのは、映画としての必然性が感じられないまま、映像がモノクロになったりするところ。
逆に映像は金がかかっている感じはすごくあるのだが、さほど芸術性が高いとは思えない。
物語自体も127分も上映時間があるのに、肝心な部分が不可解な端折られ方をされていたり、無理のある展開があったりしてよくわからない部分も多い。
不老不死ものとしても、割と陳腐な展開・結末になっていて、全くフレッシュさがない。
しかし、出演している役者たちの演技は押し並べて良い。
特に寺島しのぶ、小林薫は存在感のある演技していて、さすがだと感心する。
そして芳根京子も非常に良い。
なんというか精度の高い演技をしていることがわかる。
本来であればそう感じるのは役者的にはダメなのかもしれないが、映画の出来があまり良くないので、役者の演技のうまさが際立ってしまう。
繰り返しになるが、映画としてはどうかと感じるが、「芳根京子が観たい」という欲求は完全に満たされる。