千葉レジャーランドを後にして、海を目指す。
レジャーランドにて海までの経路を確認したところ、ただ海まで行くだけならやはり2時間ぐらいであるが、帰りのことを考えて成東駅に近い位置の海岸に行くことにする。
それで立てた計画が以下である。
上記ルート表示上は途中複雑な経路になっているが、実際は国道126号線から124号線に入ってひたすら真っ直ぐという迷いようもないルートで、1時間ほど余計にかかるが、方向音痴な自分は変に複雑なルートだと同じぐらい時間を無駄にしそうなので、これが最適解である。
ただ歩くことを考えてこのルートにしたが、バスがいい感じで走っていたのでこんなことする必要はなかった。
国道126号線から124号線の交差点のところで道の駅にエンカウントする。
そういえば朝食を食べていない。
中に入れば何かあるかも、と思って入ったら、特産品やお土産だけでなく、地ものの弁当や惣菜まで取り扱っている。
「これこれ、こういうの😍」とか思いながら、済ました顔で何を食べるかしばし迷う。
魅力的な弁当は色々あったが、これから海を見に行く気分を盛り上げるために、魚の弁当を選択する。
それでもちょっとは肉を食べたいので、惣菜のチキンカツをアペンドする。
道の駅に電子レンジは配備されており、熱々を食べられる。
施設のすぐそばにベンチやテーブルもあり、飲食も問題ない。
寒風吹き荒ぶ中だったが、久々に野外で食べられたのは良い。
いわし弁当の提供者は個人名で、並んでいる弁当の中では異色の品であり、はっきり言うと商品としては割と度が過ぎた手作り感がある。
臭みもないし、タレとイワシの風味もベストマッチで、味は申し分ない。
ただ食べられないほどではないが、いちいち存在感を主張してくる小骨が気になって仕方がない。
最初の1つ目を食べた時に、たまたまかな、と思ったのだが、全部がそうだったので意図的にそうしているのだろう。
でもこういうものを食べるのが旅行の醍醐味だとは思う。
その後はひたすら歩く。
ロードサイドでもなく、田舎の国道が続く感じである。
途中歩道がない部分もあって、無駄に迂回しなければならないところもあったが、とにかく3時間弱歩き続ける。
道中ほとんどトピックスはないのだが、ただ、限界ニュータウン探訪記でよく見る光景に出くわして少し感動する。
やがてゲートが現れる。
その先の土手の向こうに海があるんだろうな、という期待感が高まる。
土手に近づいていくが、特に波の音とかは聞こえないが、なんとなく浜風は感じる。
土手を登った瞬間に息を呑む光景が広がっていて、しばし呆然としてしまう。
目の前の視界ほぼ180度が海、という光景は初めての体験である。
しばらく立ちすくんだ後に気を取り直して、この光景をなんとかカメラに収められないかと写真を撮りまくっていたが、この感じはもう実際に来ないとダメなんだろう。
砂はサラサラしていて、きめ細かく、風が綺麗に模様を描いている。
平坦なので歩いていても、足が取られることがなく、しっかりとした足取りで歩くことができる。
しばらく海岸線に沿って歩いていたが、ゴミもほとんど落ちておらず、いろんな貝殻が落ちているだけである。
波に近づいていくと、波打ち際でなんらかの泡を見かける。
何かの生き物の痕跡かと思ったが、単に波が汚いだけであった。
波の花とかの類だろう。
一通り歩き回った後で、砂浜に座り込む。
道の駅を出てから3時間弱歩きっぱなしだったので、座った途端に意外と疲労感が出る。
ちょっとの間、波や水平線や磯釣りの人を眺めていたのだが、たまらず横になってしまう。
空をちょっとだけ見て、意識が落ち、気がつくと2時近くになっている。
30分以上寝ていたらしい。
財布や持ち物に欠損がないことを確認して、バスの時間が近づいていたので帰路に着くことにする。
数少ないバスを逃すわけにはいかない。
結局のところバスは浜辺の周辺を巡回していて、どこの浜辺に降り立ったとしてもバス停はある。
わざわざ成東駅の近くまで行くことはなかったし、なんなら遠回りになってしまっている。
バスには無事に乗れて、3時には成東駅に到着する。
バスの車窓からの風景は、こういう言い方もなんであるが、「遠くに来たなぁ・・・」という感じで良い。
海が見られてよかった。