この前の土曜日。
自分が今住んでいるアパートの所有者が変わるということで、不動産屋を連れ立って、前オーナーが挨拶にやってくる。
前オーナーは不動産屋との話で折に触れて出ていた人であるが、実際会うのは初めてである。
不動産屋は前オーナーを「会長」と呼んでいて、自分が住んでいるあたりの、かなり有力な地権者のようである。
会長はかなりの高齢であり、いろいろなことを考えて(おそらく相続)、ここら辺の土地を手放しているらしい。
それにしてもこうやって住人にわざわざ最後の挨拶をするあたり、かなり徳のある人なんだろう。
最後の挨拶の際に、モロゾフのゼリー6個の詰め合わせと佃煮の詰め合わせをもらう。
その組み合わせに関しては色々思うところはあるが、単純にありがたい。
佃煮にはまだ手を出していないが、ゼリーは夕食後に1つづつ食している。
今日冷蔵庫を開け、最後の楽しみに取っていたチョコレートのムースを見かける。
そして麦茶をコップに注いでいる際に、違和を感じる。
数が足りない。
土曜から夕食に1つづつ食べているのなら、今日の段階で2個残っているはずである。
麦茶を冷蔵庫に戻す際に庫内を少し捜してみたのだが、果たして残っているのはチョコレートのムースのみである。
夕食以外で食べたかどうか少し考えてみるが、全く思い出せない。
自分の記憶では夕食以外に食べていない。
かなり無意識にどこかのタイミングでゼリーを食べてしまっているのか、あるいは・・・、という疑念がよぎる。
ただ、ゼリーだけ食って出ていくなんてことがある気がしないのだが、可能性はなくはない。
どちらの可能性もそれぞれの意味で怖い。