ヤマサ醤油の工場見学に向かう。
ウオッセ21で海産物を見物した後、少し早いがヤマサの工場に向かうことにする。
公共交通機関は、銚子ポートタワーやウオッセ21がある川口と銚子駅を結ぶ路線バスがあるみたいだが、20分ほどかかるようである。
距離を見ると3キロほどと大した距離ではなく、歩いてもそんなに変わらないだろうという判断を下し、歩いて行くことにする。
ヤマサの工場までは大通りを道なりに歩けば辿り着く。
方向音痴の自分にとってはありがたいことである。
工場までの道をのんびり歩いていたところ、飯沼観音なる銚子の大仏の看板を目にしてしまう。
圓福寺は大通りから1本外れたところにある。
自分が道に迷う際は、大体こういうのに惹かれて寄り道して迷ってしまうので、避けるべきではある。
だが工場見学の時間までまだ余裕があるし、千葉を巡るようになってからは大仏・観音を折々で見ているので、使命感で見ることにする。

圓福寺に向かう途中、「元祖今川焼 さのや」なる店とエンカウントする。
この店は以前、旅系Youtuberの動画で見たことがあり、甘党の自分はなんなら食べてみたいと思っていたので、嬉しい遭遇である。
店の中に入ると、腰の曲がったおばあさん3人とおばさん1人が先客でいる。
「ああ、意外と混んでいるんだな」と思ったのだが、混んでいるのには理由があった。
売っている今川焼は黒餡と白餡の2種類があり、白餡の作り置きが切れているらしく、10分ほど待たなければいけないようである。
それもそのはずで、のちにわかったところによると、自分の前の4人の先客は全員10個近く買っていたみたいである。
それにおばあさんたちがモタモタ会計をしていて、それで時間がかかっていたというのもある。
結局のところ、自分が注文できたのは店に入ってから10分近く経ってからで、短気な自分がよく諦めて帰らなかったな、と我ながら感心したところである。
自分は黒餡1つをサクッと買って店を出る。


今までいろんな今川焼を食べてきたわけであるが、その中でもトップクラスに分厚い。
ひょっとしたら1番かもしれない。
皮で底上げしている感じもなく、この厚さであんこもぎっしり詰まっている。
そこは非常に満足感があったのだが、味はあんこのオールドスクール感が気になってしまう。
近代のあんこは上品な甘味のものが多いが、こちらは缶詰とか手作りとかのべったりした甘味である。
あずきの渋も感じられ、あんこが苦手な人はダメなんだろうな、という気はする。
でも自分は前時代あんこもどんとこいなので、満悦する。

そして飯沼観音を拝観する。
最近は牛久大仏だの東京湾観音だの、胎内に入れる巨大なものを見ていたので、迫力は感じない。
というか思いの外コンパクトだな、とは思ってしまう。
指のところにケーブルが絡まっていて、これが結構違和感があり、使わないなら片付けたほうが良いのではないかと思う。
でもまあ、ありがたいことには代わりないので、手を合わせ、立て看板に記載されていたマントラ(?)を唱える。

その後、境内を散策していた際に、上記ポスターを見かける。
「なんでも鑑定団で3億」って相当すごいんじゃないかと思って調べてみると、想像以上にすごいお宝だったようである。
「開運!なんでも鑑定団」で紹介された宋時代の版本、研究者にとっては事件級の大発見だった - Togetter [トゥギャッター]
これはちょっと見てみたかった。
今度こそヤマサの工場に向かう。