朝から、オウム真理教の某死刑囚に刑が執行された、というニュースを聞く。
自分の中で、一つの時代が終わった感がある。
地下鉄サリン事件の頃、自分は学生で都心の某校に通っていた。
サリンが撒かれた丸ノ内線は通学で使っている人が多く、友人や知り合いが被害に遭っていてもおかしくはなかった。
自分はJRを利用して通っていたし、時期的に春休みだったので、自分も自分の周りも被害に遭った人はいない。
直接的ではないにせよ、自分の日常に関わるところで圧倒的な暴力が振るわれ、自分とは関わりないにせよ、その暴力に巻き込まれた人たちがいる、ということに恐怖を通り越して、戸惑いを覚えた。
「オウム事件真相究明の会」というのを立ち上げたそうだ。
司会の荒川強啓の「なぜ今のタイミングで死刑なんですかね?」という質問に、田原総一朗が「安倍の指示」とか言い出した。
そういった決めつけを平気で宣う人が真相究明とかほざいているのか、と思う。
オウムの罪を裁くのに20年以上かかったことになる。
逆に言えば、20年以上オウムの事件に向き合っていた人がいたことになる。
その一つの帰結として今日の死刑があるのだろう。
自分はその経緯をほとんど知らないが、少なくともなんの根拠も示さずに「安倍がどうのこうの」という人よりは、今回の死刑を判断した人たちのことを信じる。