秋の小旅行で水戸に行く。
はっきり言うと旅行に行ったという高揚感があまりない。
というのも、水戸は完全に関東圏であり、街の雰囲気が千葉や埼玉とあまり変わらず、異文化に触れる感じがなかったためである。
水戸はなんなら千葉駅周辺ぐらい拓けていて、完全に茨城を舐めていたことを思い知らされる。
旅行に行くと必ず地場スーパー巡りをするのだが、そもそも自分の生活圏の近くにあるチェーン店ばかりであり、品揃えに関しても茨城ならではのものが特にない。
そこからもやはり関東圏なんだと感じる。
初日、水戸行きの電車の中で適当に調べたグルメで「スタミナラーメン」なるものを見つけ、何となくこれを食べることにする。
店の名前は伏せるが、昼に某店で食したスタミナラーメンにガッカリさせられる。
要は近所の中華料理屋にあるスタミナラーメンに強めのとろみが付いているだけであり、正直どこでも食べられそうなものである。
それだけならまだしもだが、具として入っているレバーがすこぶる臭い。
たった2切れほどしか入っていなかったにも関わらず、食後しばらくレバーの嫌な後味が残る。
こんなに下処理がされていないレバーは久々に食べた気がする。
また道行き、遠くに何おかしな塔が見え、あれはなんだろうと興味がそそられ、麓に行くと、美術館であった。
ありきたりな結末である。
初日はそんな感じで、その後地元の銘菓を色々試してみたがどれも取り立ててうまいわけでもなく、地ビールを2種類ほど試してみたがどちらもイマイチで、何となく食に関しては諦めてしまう。
最終的に夕飯はデパ地下でよく見かけるバカ高いおこわを試してみようという気になって、それが一番よかったという始末である。
2日目、水戸は何とか取り戻してくれるが、初日はそんな感じでかなり印象が悪かった。