小豆粥 #1

おかかのおにぎりをうどんスープに入れる雑炊が定番の昼食メニューであった。

おにぎりだけだと寂しいけど、味噌汁を作ったり惣菜を作るのは面倒なので、色々模索しているうちに上記メニューに落ち着いた。


先週、いつも通うスーパーのおにぎりの棚を見ると、おかかのおにぎりが売り切れている。

具のおかかには多少こだわりがあり、明太子や野沢菜などいろんな具を試しておかかにたどり着いた、という経緯があるので、他の店に行っておかかのおにぎりを買う事も考えたが、「めんどくさい」という理由であっさり他の具にすることを決める。

とはいえ、過去に一通りの具は試しているので、次善の具はなんだったか思い出そうとしているうちに、赤飯のおにぎりが視界に入る。

そういえば、自分の田舎では新築祝いで近所の人たちが家を訪ね、家主が客に小豆粥を振る舞う、という風習がある。

大して美味い食べ物ではないのだが、他人の家ながら新築でテンションが上がっているあの頃の心境がフラッシュバックする。

次の瞬間には赤飯のおにぎりがカゴに入っている。

というか、具の試行錯誤をしている際になぜ赤飯を試さなかったのか不思議な感じである。


さすがにうどんスープは余計なので水で粥にする。

赤飯おにぎりの小豆粥は思いの外上手に仕上がる。

硬さも味も、自分が記憶していた小豆粥そのものであるが、今食べると美味い。

美味いというか味わい深く、砂糖も塩もいらない感じである。


次の日にはスーパーで小豆を購入し、そして今週に入ってからは毎日白米を買って小豆粥を炊いている。

小豆がゆ レシピ 土井 善晴さん|【みんなのきょうの料理】おいしいレシピや献立を探そう

小豆は前日から水に晒したりとかの下ごしらえが必要ないので、ただ煮ればよく、時間が多少かかるが手間的にはうどんスープの雑炊とあまり変わらない。

しばらくは食べ続けると思う。